家庭の台所で受け継がれる「大根をコメのとぎ汁で茹でる」という知恵は、単なる迷信ではなく、実際に大根の味を変えるのでしょうか?
疑問に思いますよね^^
なぜ米のとぎ汁で下茹でするのか。
米のとぎ汁が無い時の代用品。茹で方や時間について。
また、コメのとぎ汁の活用法についてもお伝えしていきますね!
ちょっとした工夫で美味しく大根を茹でることができますよ!
大根をコメのとぎ汁で茹でるのはなぜ?
大根を茹でる際には、シンプルに水だけで茹でるよりも、お米を活用する方法があります。
なぜコメのとぎ汁なのか?その理由と具体的な理由を紹介します。
- 苦味や臭みなどのアクを抜く
- 甘味がでる
- 色合いを鮮やかに保つ
苦味や臭みなどのアクを抜く
お米のとぎ汁で下茹ですることによって、大根独特のえぐみや苦味と言った「アク」を取り除くことができます。
お米を洗った時にでる白いもの、あれに”デンプン質”が含まれていて、そのデンプン質がアクを吸着する効果があるのです。
甘味がでる
大根には「ジアスターゼ」という酵素が含まれています。
ジアスターゼは、でんぷんを分解する消化酵素で、消化不良を解消したり、胃もたれや胸やけを防止する働きがあるため、胃腸薬にも配合されている成分です。
お米のとぎ汁には、「でんぷん」が含まれています。
そのため、大根に含まれるジアスターゼがそのでんぷんを分解し、分解されたでんぷんは「糖分」へと変化します。 その糖分を大根が吸収することで、甘味が増すのです。
色合いを鮮やかに保つ
色合いを鮮やかに保つ効果もあります。特に冬場に収穫される大根は、辛味が強いことがありますが、とぎ汁の中でゆっくりと茹で上げることで、その辛味が緩和されるのです。
さらに、とぎ汁に含まれる微量の糠の成分が、大根の白さを際立たせ、見た目にも美しい仕上がりを期待できるのです。
コメのとぎ汁で茹でると、ただ茹でるだけでは得られない大根の美味しさを引き出すことが可能です。
伝統的な生活知恵なのでどんどん取り入れていきましょう!
米のとぎ汁の代用品はある?
コメのとぎ汁を使った料理法は、昔ながらの知恵として知られ、特に大根を美味しく仕上げる秘訣として多くの家庭で受け継がれています。
しかし、忙しい日々の中で米を研ぐ時間がなかったり、研ぎ汁を溜めておくのが難しい時、代替品を使うと便利です。代用品を2つご紹介します。
米で代用する
とぎ汁が手元にない時、生米を使うことで同じ効果を得ることができます。
この方法は、米のとぎ汁を準備する手間を省くことができるため、とても手軽です。
生米を使う時は、お米の粒を直接茹でる鍋に加えるだけ。
この際、大根と一緒に少量の水と米を鍋に入れ、通常通り茹でることで、とぎ汁と同様に大根の苦味を抑えつつ、甘味を引き出すことができます。
生米の量は大根1本に対して大さじ1程度が目安です。
片栗粉で代用する
片栗粉は、米のとぎ汁に含まれるデンプン質と同じ役割を果たすことができるため、とぎ汁がない場合の便利な代用品となります。
使用方法は簡単で、大根を茹でる水に片栗粉を小さじ1程度溶かして使用します。
これにより、大根のアクを吸着し、柔らかさと甘味を引き出すことが可能です。
コメのとぎ汁がない時に役立つ、生米と片栗粉の二つの代用法を紹介しました。
とぎ汁同様の効果を得られるこれらの代用品は、時間がない時やとぎ汁を作る余裕がない時に非常に便利です。
私もうっかりとぎ汁を捨ててしまった時はお米で代用する子が多いです。
大根の下茹で方法・時間はどのくらい?
コメのとぎ汁での大根の下茹では料理の味わいを大きく左右します。
その下準備とは一体どのようなものなのでしょうか。そして、実際に大根を茹でる時のポイントは何なのでしょう。
最後に、美味しさを逃さないための冷ます方法についてもお伝えしますね!
大根の下準備
大根は、皮を薄く剥き、食べやすいサイズに切ります。
皮付近に”筋があるため、皮は厚めにむいた方が口当たりが良くなります。
切り口の面積が広いほど、味が染み込みやすくなります。
十字に隠し包丁を入れておくと、より味が染み込みやすくなりますよ!
(隠し包丁:片面に1㎝ほどの切り込みを入れておくこと)
また、面取りをすると煮崩れを防ぐことができます。
時間があれば少々手間をかけることをお勧めします!
大根を茹でる
大根を茹でる際には、冷たいコメのとぎ汁を鍋に入れ、そこへ大根を投入します。
コメのとぎ汁に含まれるデンプンが、大根のアクを取り、甘味を引き出します。
火にかけ、沸騰したら中火で20分程度茹でることがポイントです。
茹で時間は大根の大きさにもよりますが、竹串がスッと通る程度が目安です。
大根を取り出して冷ます
茹で上がった大根は、熱いうちに取り出し、自然に冷まします。
急激に冷やすと食感が損なわれるため、自然に冷ますのがおすすめです。
これにより、大根はさらに柔らかくなり、味がなじんでいきます。
大根は格別の甘みと柔らかな食感を持ち、どんな料理にも馴染みやすくなります。
コメのとぎ汁を使った下茹では、単なる工程ではなく、料理の味を深めるための大切なステップです。
大根以外にも!コメのとぎ汁の活用法
コメのとぎ汁は、大根を茹でる際にその甘味を引き出すのに欠かせないものですが、それだけではありません。
家庭で簡単にできるコメのとぎ汁の活用法をご紹介します。
コメのとぎ汁を活用した他の食材への活用法
コメのとぎ汁は、大根だけでなく他の食材にも同じように利用できます。
たとえば、ジャガイモやサトイモなどの根菜類を茹でる際に使うと、アクを取り除きながら自然な甘みを引き出すことができます。
また、魚を焼く前の下処理に用いることで、魚特有の臭みを抑えつつ、肉質をふっくらとさせることが可能です。
豆類を煮る時に加えると、豆の皮が柔らかくなり、煮崩れを防ぎつつ味がしっかりと染み込みます。
コメのとぎ汁を使った掃除方法
コメのとぎ汁を利用することで、化学洗剤を使わずに自然な方法で掃除を行うことが可能になります。
とぎ汁に含まれる微細な粒子が、床についた汚れを優しく吸着し、拭き取る際に一緒に汚れを除去してくれます。
また、自然なツヤを出し、木材を保護する効果も期待できます。
使用方法
とぎ汁を使う前に、大きなゴミは掃き取っておきます。
その後、濾したとぎ汁を水で薄め、清潔な雑巾に含ませて床を拭くだけ。
汚れがひどい場合は、薄めずにそのままの濃度で使用すると効果的です。
拭き掃除の後は、清水で雑巾を洗い、床をさっと水拭きして仕上げましょう。
大根をコメのとぎ汁で下茹でする理由まとめ
私たちが普段何気なく流してしまうコメのとぎ汁に、こんなにも多くの隠れた効能があったとは驚きですよね!
大根をとぎ汁で茹でることで、甘みを引き出し、素材本来の風味を生かすことができるのです。
また、キッチンだけでなく、フローリングのお掃除にも活用できるなど、とぎ汁は私たちの日常生活に密接に関わる万能アイテムでした。
これらの知識を活用すれば、食事の時間も、家事の時間も、少し豊かで楽しいものに変わるかもしれません。
環境にも優しいとぎ汁の活用で、日々の生活に小さな工夫を加えてみましょう♡
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